あれこれと試行錯誤、四苦八苦しながら、なんとかギター教室と演奏で食べていっています。
自分自身もまだまだこれからではありますが、こんな私でも「これから音楽で食べていきたい!音楽を仕事にしたい!」という方に出会った時、このようにアドバイスするようにしています。

■自分に値段をつけよう!
これは音楽家に限らずフリーランスで仕事をされている方の共通認識ではないかな?と思います。
「音楽家」の看板を上げた以上、いつ何時仕事が入ってくるかわかりません。

たとえば「30分程度の演奏はいくら?」「2時間の演奏はいくら?」「ほかの奏者との共演がある場合は?」「編曲作業が必要な場合は?」・・・などなど様々な形での依頼に対する謝礼を提示しないといけない時があるでしょう。

このあたりは最初は大まかにでもいいので、自分のキャリアや実力、セールスポイントを明確にして金額の目安を自分の中に持っておくべきでしょう。

自分の経験上、依頼してくる方が個人の場合は相場がわからないためか、最初に金額を提示してくるパターンより、金額を質問してくるパターンの方が多かったので、かなり明確な金額を自分で提示した方が、それからの話をスムーズに進めることができるように思います。

音楽家も個人事業主の一種です。自分を商品としている個人商店を運営しているようなものだと考えればいいかと思います。


■謝礼の出ない「仕事」
それでは自分の設定している金額よりも低い金額の謝礼を提示された場合はどうすればいいのでしょう?これは大変迷うところだと思います。

実際、時折私のところにも謝礼が出ないか、交通費程度しか出ない演奏依頼が入ってくることがあります。受けるか受けないかの判断は人それぞれかもしれませんが、私の場合は下記のような判断基準を持っています。

「そのイベントが広く自分の演奏を聴いてもらえる機会になり、自分の宣伝にもなる」
「そのイベントの趣旨に強く賛同した」
「自分のキャリアにとってプラスになる」
「別の仕事の紹介につながる可能性が高い」
「そのイベントが今後成長がみこまれ、いっしょに育てていきたい」

・・・・・こういった基準に合致する場合はたとえ謝礼がほとんどなくても演奏する場合もたまにあります。最初は無報酬でも、その後報酬の出る仕事に変えていく余地も考えられるからです。

逆に「ただで演奏して当たり前」「演奏させてやっている」という雰囲気が感じられる場合は、丁重にお断りさせていただいています。このあたりは何度か経験しているうちに、なんとなく依頼者の誠意というか熱量というか、そういったものを感じ取れるようになってきます。


■演奏経験のための無料演奏?
無報酬の依頼が来た時、お金にはならないが演奏経験を積みたいので出演する、という方もいるかもしれません。
「謝礼はないけど、ちょうど予定も空いてるし、練習も兼ねて出演するか」という軽い気持ちで依頼を受けるということです。

これは私のポリシーですが、「演奏で食えるプロ」を目指すなら下手な廉価販売の連発は絶対にやめた方がいいでしょう。

謝礼5万円でも謝礼0円でも気にせずに依頼を引き受けるような人なら、なにも高額の謝礼を払うことはないと周囲は思うのではないでしょうか?
つまり自分の市場価格を自分で下げていっているのです。

「ノーギャラの仕事ばかり来る・・・」と嘆く前に、そういった仕事を受けてしまう自分の考え方を改めた方がいいと思います。

どうしても演奏の場が欲しいなら、自分で企画して会場を借り、広告を出して自分で集客すればいいのです。その方が演奏の廉価販売をするより、はるかにいい経験になるのでは?と私などは思ってしまいます。(ベルリオーズは若いころ自費で「幻想交響曲」の初演コンサートを行ったそうです!)


以上は完全に「私の場合」であって、すべての方には当てはまらないかもしれません。
プロを志したのも遅かったですし、資金もキャリアもありませんでした。ただこういった基準をもって行動することで、何かのプラスにはなったかと思います。
一応経済学部出身のギタリスト(笑)として「音楽とお金」については常に考えていこうと思います。


ギター横