神戸を拠点とし、各地で活躍しているギターデュオGen-NoteのCD『Recuerdos de la Alhambra』を聴かせていただきました♪

Gen-Noteはソリストとしても活動している山崎由規さんと荒木善彦さんが2010年に結成。奇しくも私のやっているギター&バンドネオン【タンゴ・グレリオ】と同じ年の結成です。

日本重奏ギターコンクール・日本アンサンブルギターフェスティバルコンクール・山陰ギターコンクール・いいずなムジカフェスタなど 様々な重奏コンクールで優勝。国内のみならず海外でもスペインでのホセ・ルイス・ゴンザレス第一回追悼コンサートに招聘されるなど、高い評価を受けているギターデュオです。

今回の第一弾CDはカルッリやソルの古典の定番の2重奏曲から「ジョンゴ」「ダンサ・ブラジレイラ」などの南米の軽快なリズムまでバラエティ豊かな選曲。通常はソロで弾かれるタレガの「アルハンブラの想い出」やソルの「月光」もホセ・ルイス・ゴンザレスによる美しい二重奏編曲で聞くことができます。

ギターデュオはソロ作品より各パートの自由度が増し、音楽的にも音響的にもより表現の奥行きが増すように感じます。ソロとはまた違ったギター表現の可能性が広がっているのです。
もちろんそのためには奏者が互いに意思疎通し、ある意味ソロの時以上に入念な練習が必要なのですが、常設デュオとして活動しているGen-Noteは豊富な演奏経験にもとづいたアンサンブル力と音楽解釈で、手の内に入った演奏を聴かせてくれます。

このCDもギターデュオの楽しさがいろいろな側面からじっくり楽しめる一枚となっており、今後ギターデュオを目指す人にとっても参考になるであろう作品になっていますね。
その場限りのアンサンブルの緊張感も興味深いものはありますが、常設デュオとして長年活動してきたからこそ到達できる練りこまれた音楽は、今後もますます魅力を増していくことでしょう!


≪収録曲≫ 

1.ジョンゴ (ベリナティ)

2.アルハンブラの想い出 (タレガ/ゴンザレス編)

3.粉屋の踊り (ファリャ/山崎繁編)

4.ダンサ・ブラジレイラ (モレル)

5.酔いどれたち (コビアン/飯泉昌宏編)

6.ストリーツ・オブ・ロンドン (マクテル/江部賢一編)

7.鐘の響き (プルナンブコ/山崎繁編)

8.対話風小二重奏曲第2番Op.34-2 LARGO (カルッリ)

9.対話風小二重奏曲第2番Op.34-2 RONDEAU (カルッリ)

10.ロシアの想い出 (ソル)

11.月光 (ソル/ゴンザレス編)


ギターデュオGen-Note(山崎由規、荒木善彦)