前記事、「タブ譜からの脱却①~タブ譜のメリット・デメリット」で書きましたが、より複雑で難易度の高い曲に挑戦するには、タブ譜のみに頼るのではなく五線譜を読む力をしっかりと養う必要があります。
とはいえギター以外の楽器を弾いたことのない方、タブ譜だけで練習してきた方には最初は五線譜を読むことは少々敷居が高く感じられるのも確かです。
五線譜に慣れていくためのコツをいくつか考えてみましょう。


■短い楽譜を数多く読む

五線譜を読むのが嫌になるのは、第一に根気の問題があります。
長い楽譜を読むのは最初はなかなか大変なので、すぐ飽きてしまってタブ譜に頼ってしまいがちです。
15分程度で読めるほどの短い楽譜を次々と読んでいく方が、達成感がありますし練習がはかどるでしょう。

たとえばクラシックギター向けの教本には短い練習曲が難易度順にたくさん載っているので、テクニックの見直しも兼ねて、毎日1曲などの目標を立てて順番に譜読みしていってはどうでしょうか?
タブ譜付きの楽譜を買ってしまうと、ついついそちらを見てしまうので、タブ譜のついていない楽譜を用意しましょう。



■音符をギターのポジションに結びつける
五線譜
上の譜例を譜読みするときを考えてみましょう。

これまで私が見てきた「五線譜が苦手な人」の特徴として、このような考え方をする方が多かったように思います。

①最初の音は何だろう?→②最初の音は「ソ」だ→③「ソ」はどこを鳴らせばいいだろう?→④3弦解放弦だ→⑤ギターで音を出す

このように音符を見てから実際に音を出すまでの思考が長く、なかなか連続して演奏できません。
一方、五線譜である程度の初見演奏ができる人は、おそらくこういう順番で考えていると思われます。

①最初の音は何だろう?→②この音符は3弦解放だ→③ギターで音を出す→④今鳴らしたのは「ソ」だ

このように初見演奏の場合は、音符とギターの指板や弦のポジションを結びつけて考えているのではないでしょうか。
読譜に慣れれば慣れるほど、①から③までの時間は限りなく短くなっていきます。
まず音符を見たとき、その音名を思い出そうとする前に、ギター上のポジションとして理解する癖を付ければ、読譜のスピードを上げ五線譜に対するストレスを軽減していけます。

音符を見ただけで左手のポジションを瞬時に頭の中でイメージするということができるようになれば、初見演奏も可能になるでしょう。


■運指を書き込む

五線譜を読む練習をするとき、わざわざタブ譜やコードダイアグラムのようなものを自作して書き写す努力家の方もいます。
ただ、それは結局タブ譜に置き換えているだけなので、五線譜を読む練習にはあまりなっていません。

多くの場合五線譜には運指番号がふられているので、その見方、考え方に慣れていった方が効率がいいでしょう。
全てに運指がふられているわけではないので、自分で足りない部分に運指を補う習慣も身に付けましょう。

左手・・・1:人差し指 2:中指 3:薬指 4:小指 0:解放弦
右手・・・i:人差し指 m:中指 a:薬指 p:親指
弦・・・①②③④⑤⑥
ポジション・・・1フレット:Ⅰ 2フレット:Ⅱ(など)


先ほどの譜例なら次のように補います。
五線譜2

もちろん慣れてくればすべてに運指をふる必要はありませんが、最初から運指を意識する習慣をつけていくのは重要です。



■頻繁に出てくる音は優先的に覚える
五線譜3
初歩的な短い練習曲を譜読みするなら、まず上記の解放弦(ミラレソシミ)の音は暗記してしまいましょう。
それだけで譜読みの効率は格段に上がります。
特に④~⑥弦は低音パートとして頻繁に弾くので、見たら自動的にその弦に親指を持っていけるように意識しましょう。

ローポジションのみの初歩的な曲に取り組む間に1~3フレット付近の音は自然に覚えることができると思います。
多くの教本は難易度順に進むので、よく使う順に5フレット付近、7フレット付近・・・という風に段階的に音の配置を確実に覚えていきましょう。



■リズムは声に出して理解する

楽譜初心者はリズムの読み取りがネックになることが多く、これは五線譜であれタブ譜であれ変わりません。
メトロノームなどを使って練習するのは当然ですが、どうしてもリズムがうまく読めない方は、お子さんのリズム読み取りの練習のように各音符を言葉に置き換えて理解するのがおすすめです。
いろいろな方法があると思いますが、例としてこのような置き換え方が考えられます。
リズム
これに当てはめると、以下のような譜例ならこのようになります。
リズム2
実際に手拍子を取りながら歌ってみると、よりリズム感を養うことができるので、恥ずかしがらずにどんどん試してみましょう!


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ギターという楽器は音の配置が複雑な分、音楽の仕組みや楽譜の読み方を理解するには、実はあまり向いていない楽器です。
私自身、ギターを通して楽譜の読み方を覚えていったので、なかなか苦労したし回り道もしました。
しかし、楽譜を読めるようになるメリットは非常に大きいし、その後の音楽への取り組み方も変わってきます。
今回書いた中では最初の「短い楽譜を数多く読む」というのは特に効果的です。
最初に適当に覚えてしまわず、じっくり取り組んでいきましょう。

次回、タブ譜からの脱却③~五線譜からタブ譜へ




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